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求められるのは、「問題を解決する」行為ではない。


ダイアローグ
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デビッド・ボーム著
金井真弓訳




※不毛な争いを避け、皆が望む未来をつくる「対話(ダイアローグ)」という手法

むしろちょっと立ち止まって、自分の思考や感情が自己矛盾する要求や「必要性」によってすっかり支配されている事実に注意を払うべきだ。そのような思考や感情が優勢である限り、状況を修復する道はない。事実を認識「し続ける」ことは、心を他の対象に向けて「逃げる」行為や、現状から目を背ける行為より多大なエネルギーを必要とし、真剣さが要求される。このように注意を払うことで、ただ言葉の上や頭の中だけで考えるよりも、パラドックスの本質がいっそう認識されてくる。そして、その不条理さや矛盾がはっきりと感じられ、理解されたときにパラドックスは消えるのである。
問題とパラドックス P141