「因果倶時(いんがぐじ)」

「私が座右の銘にしている言葉に、「因果倶時」というものがある。
「原因と結果というものは必ず一致するものだ」と釈迦が説いた言葉だ。
現在の「果」を知らんと欲すれば、つまり、現在の自分がどういう位置に
あるかを知りたいと思うなら、過去の原因を見てごらんなさいということだ。
原因を積み重ねてきた結果として今日がある。原因と結果は一致している。
そして、未来の「果」を知らんと欲すれば、つまり、将来自分はどうなるだろう
かと知りたいのであれば、今日一日積んでいる原因を見れば分かる。
自分自身が毎日、未来の結果の原因を積んでいるということだ。
人生の真理をこれほど厳しく、鋭く突いている言葉はないと思う。
この言葉の意味を初めて知った時、一日、一時間どころか、一分、一秒すら
おろそかにはできないと、息の詰まるような思いがしたものだ。」
(『ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業記』より)
鳥羽博道(ドトール名誉会長