<今週の一言>

    いかにして、この経済成長の強制から人間を自由にするかです。
(ミヒャエル・エンデ)


私がいちばん問題にしたいのは、もっと本質的なことです。人類が資源エネルギーをひたすらほしいまままに使いまくり、その上にのっかって機能している現代の経済生活のことです。それがもしかしたら何千年ものあいだ、人類のエネルギーとして恵まれていたはずだった石油を、たったの百年で使いきらせてしまうはめに追いやっているのではありませんか。それが、とどまることを知らぬ現代消費社会の「成長」システムと結びついている。これをどこまでも発展ばかりさせていったら、もう社会そのものが存続しえなくなるはずなのに、「もっと利潤を!」脅迫的な強制になっているのです。

「エンデと語る」子安美知子著 朝日新聞社刊より
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